現場で繰り返し出会う課題
私たち medict は、医療機関を専門に IT 支援を行っています。ホームページ、予約システム、医療データの活用——ご相談の入口はさまざまですが、規模の大小を問わず繰り返し出会う課題がいくつかあります。
そのひとつが、メールの 送信ドメイン認証 の未設定です。
具体的には、「予約確認メールが患者さんに届かない」「検査案内が相手の迷惑メールフォルダに入ってしまう」「当院を名乗る不審なメールがあるようだ」といった形で表面化します。原因をたどると、その多くが SPF・DKIM・DMARC という3つの仕組みの設定不足にたどり着きます。とりわけ、SPF は設定されていても DMARC が無いケースが目立ちます。
なぜ後回しになりやすいのか
送信ドメイン認証は、見えにくく、緊急性を感じにくい領域です。メールは「一応送れている」ように見えるため、届いていない・なりすまされているという事実に気づく機会がありません。専門用語も多く、日々の診療で忙しい現場では、どうしても優先順位が下がります。
しかし影響は決して小さくありません。
- 到達率の低下 … 予約・問診・検査案内といった、患者さんとの大切な連絡が届きにくくなる
- なりすまし・フィッシングの温床 … 認証の無いドメインは、第三者が自院を名乗って偽メールを送れてしまい、患者さんが被害に遭えば信頼に関わる
つまりこれは、「メールが届く」ための施策であると同時に、患者さんと自院の名前を守るセキュリティ対策でもあります。
3つの認証(役割の違い)
- SPF … 自院のメールを「どのサーバから送るか」を宣言し、差出経路を申告する
- DKIM … 送信メールに電子署名を付け、改ざん・なりすましを受信側が検知できるようにする
- DMARC … SPF/DKIM が失敗したメールの扱いを指示し、あわせて不正利用のレポートを受け取る
3つは役割が異なり、揃って初めて効果を発揮します。設定は p=none(観測のみ)から始め、レポートを見ながら段階的に強めるのが、事故を避ける実務の定石です。
仕組みの詳しい解説は、姉妹メディア MEDICT DX の記事 予約確認メールが「迷惑メール」になる前に ― クリニックの送信ドメイン認証入門 でかみくだいて紹介しています。
medict の取り組み
私たちは、ホームページ制作や予約システムの整備をご支援する際、送信ドメイン認証を「届く」と「守る」の基礎として、標準的に現状を確認し、必要に応じて整備しています。DNS の設定はわずかな誤りが不達を招くこともあるため、設定と検証はまとめてお引き受けするのが安全だと考えています。
派手ではありませんが、患者さんとの連絡が確実に届き、自院の名前が守られること。その土台を静かに固めることも、医療機関の DX の一歩だと私たちは考えています。
まとめ
- 医療機関のメールが届かない・なりすまされる背景には、送信ドメイン認証(SPF・DKIM・DMARC)の未設定があることが多い
- 見えにくいが影響は大きく、「届く」と「守る」の両方に効く
- medict はホームページ・予約システムの支援とあわせて、この基礎を標準的に確認・整備している
医療機関のホームページ制作・無料サイト診断については クリニック向けホームページ制作 を、予約システムについては myappt をご覧ください。ご相談は お問い合わせ から承ります。